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香典返しの品選び

2007.10.14 Sunday | category:葬儀 香典返しマナー

●忌明けを目安にする

忌明けは,仏式ではふつう四十九日ですが,繰り上げて三十五日とすることもあります。神式では,五十日祭,あるいは三十日祭を忌明けとします。忌明けを迎えたら通常の生活に戻るわけで,あいさつ状とともに香典返しを行います。
キリスト教では,忌明けという観念はありませんが,日本では一か月目の召天祭に埋葬をすませた際,故人を記念する品を贈るケースが多くあります。
●一般に香典返しは「半返し」 金額別のお返し品一覧 「お返し専科」http://e-kouden.com/?mode=f2

ふつう,いただいた香典の三分の一 〜半額くらいの品を選んでお返しします。一家の働き手が亡くなった場合は,香典の三分の一程度でよいとされています。一定の品物を一律に返すこともありますし,金額にあまりこだわらなくてもよいでしょう。
香典返しは,一人一人に香典の半額の品を選ぶのは,大変な労力となります。そこでお礼の気持ちということで,いただいた金額に関係なく,何段階かに分けて一律に同じ品を選ぶことが多くなっています。例えば,五千円までの香典は二千円の品を,一万円までは五千円というようにおよそ振り分ければよいでしょう。

−香典返しの好適品は?

●日用品が多く選ばれる 日用品なら「お返し専科」http://e-kouden.com//

香典返しの品としては日用品が無難です。最近は「お返し専科のカタログギフト」などもよく使われます。会社や,グループなどから香典を頂いた場合は,共同で使えるとか皆で分けられるようなものを選び,たとえば菓子やお茶などにするとよいでしょう。
香典返しの品には,それぞれのいわれがあります。
お茶 お茶を飲んで,故人を偲ぶというところから用いられています。
シーツ・タオル類 仏式では,仏の世界へ白装束で旅立つために,さらしが利用されていました。シーツなどもその名残りです。
砂糖は仏の世界へ白装束で旅立つという意味で利用されるとともに,消耗品というところから,相手に不幸が及ぶのを消滅させるという意味も含んでいます。
家庭用金物類 むかしから金物は光るものとして,魔よけに用いられてきました。そのようなところからステンレスやアルミ,銅製品を贈るようになっています。
石けんは不幸を洗い流すという意味を含み,また実用品として贈っても喜ばれています。
陶器は昔は死んだ後,土に埋葬されていました。そういうところから,人間は土に帰るという意味を含めて,陶器が利用されています。
漆器は不幸を塗りつぶすという意味と,二度と不幸がないように色直しをする,というところから利用されることが多いようです。
 
−香典返しの表書き,挨拶状は?

●表書きは各宗教で異なる

のし紙は黒白あるいは黄白の結び切りで,一般には「志」とし,水引きの下に喪家の姓を書きます。戒名などをつけるときは,短冊に書いて左肩に貼ります。
表書きも宗教で異なり,仏式では「忌明け」「満中陰志」「粗供養」などとも書き,神式では「今日志」あるいは「偲び草」,キリスト教式では「偲び草」「召天記念」などと記します。

●喪主を差出人としたお礼と忌明けのあいさつ状を添える

香典返しは,喪主を差出人名にしたあいさつ状を添えるのが一般的です。ただし,喪主以外の遺族が本人の関係者にお返しをする場合,ひと言添え書きをするか,別に礼状を出すようにするとていねいです。それは,差出人名が喪主ですから,誰からかわからないことがあるからです。その場合,伝票の差出人名を遺族の名にしてもよいでしょう。
−香典返しをしないケースは?
●一家の働き手が亡くなった場合, 寄付をした場合

葬儀に際して,香典や供物をお断りすることを明示した場合は,お返しの必要はありません。
あるいは一家の働き手を亡くしてその子どもが小さい場合などは,経済的な問題もありますから,お返しを省略してもよいでしょう。
また,いただいた香典を故人ゆかりの事業や社会福祉施設などに寄付をして,香典返しをしないケースもあります。
●香典返しをしない場合でもあいさつ状は郵送する

それぞれの理由で香典返しをしない場合でも忌明けのあいさつ状を差し出し,遺児の養育費にあてる,寄付に代えるなど,それぞれの使途を報告するのがマナーです。
寄付に代えた場合は,文面にどこへ,どのような趣旨で寄付したかを明記します。寄付が故人の遺志であった場合はそのことも書き添えておきます。
また,寄付を受けた機関などからの感謝状や受領証などのコピーを添付しておけば,香典が有意義に運用されたとして,あいさつ状を受け取った人も安心することでしょう。しかし,一般的に,香典返しをしないというのも水くさく故人の遺志ではなかったという話もよく間かれます。この点よく考えて礼をつくすようにしましょう。

−社葬や団体葬の場合の香典返しは?

●遺族が香典返しをする

社葬や団体葬の葬儀でも,香典は遺族に渡されますので,香典返しは遺族が手配することになります。
社葬や団体葬は規模も大きく,弔問客も多数になりますから,遺族といえども面識のない会社関係の弔問客が多くなります。そこで香典を受け取るときに,葬儀委員長などに香典返しの手配について相談しておくことも忘れないようにしましょう。

−香典返しを受け取ったら?

●礼状は出さなくてもよい

基本的に,香典返しの礼状は出さないでよいとされていますが,親しい間柄であったり間違いなく品物を受け取ったという連絡をしたい場合は,少し日をおいてからハガキなどで間接的に知らせるようにします。
文面は,例えば「先日は丁重なごあいさつをいただき,恐縮です」などと受け取ったことの一文を添えながら,遺族のその後の様子などを見舞うようにします。

香典返しのマナーと礼状、挨拶状文例集

2007.10.14 Sunday | category:葬儀 香典返しマナー

-忌明けのあいさつ状の文例-

●仏式の文例

謹啓 御尊家御一同様には愈々ご御清祥のことと御
慶び申し上げます。
過日母○○○○儀 死去の節には御多忙中にもか
かわらず,御懇篤なる御弔慰と御厚志を賜り,誠に
有難く厚く御礼申し上げます。
お陰をもちまして 本日四十九日忌法要を相営み
ました。
早速拝趨の上親しく御礼申し上げるべきではござ
いますが,略儀ながら書中をもちまして謹んで御挨
拶申し上げます。
                               敬具
      平成 年 月 日
                             ○○○○
  追啓 供養のしるしまでに粗品をお送り致しました
  
  何卒御受納下さいますようお願い申し上げます。

※「お返し専科」では香典返し,法要などのあいさつ状も無料でご用意しています。
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●神式の文例


謹啓、 時下益々ご清祥の段  慶賀の至りに存じます。
先般母○○○○死去の節はご丁重なご弔問を頂き
且つ霊前に過分の御供物を賜りご芳情の程洵に有難
く御礼申し上げます。
本日五十日祭に際し心ばかりの品をお届け申し上
げました。御受納下さいますれば幸甚に存じます。
早速排趨の上御礼申し上ぐべきはずのところ略儀
ながら書中をもって御挨拶申し上げます。
                             敬具
      平成  年  月  日
                               ○○○○

●キリスト教の文例

謹啓 先般母○○○○召天の際は御懇篤なる御慰問
を頂き且つまた御丁重なる御厚志を賜り誠にありが
たく御厚礼申し上げます。
本日諸式滞りなく相すませました。
就きましては霊前に賜りました御芳志殊の外
辱く慈に心ばかりの品をお届けさせて頂きました。
御受納下さいますようお願い申し上げます。
先は略儀ながら書中を以て謹んで御挨拶申し上げ ます。
                                敬具
      平成 年 月 日
                              ○○○○

−忌服期間は何日間?

●四十九日までを忌中,一年間を喪中

近親者が死亡したときに一定期間を喪に服することを忌服と言います。明治七年に太政官布告によって「服忌令」が出て,故人との関係によって忌中と喪中の期間が細かく決められました。しかしそれは,百年以上も前のもので,現在では社会と適合した期間に修正され,忌中は四十九日まで。喪中は父母,子や配偶者などのごく親しい関係でも一年間とするのが一般的になっています。

−忌服中に近親者が亡くなった場合は?

●新たに亡くなった人の喪が明けるまでが喪中

忌服期間中に別の近親者が亡くなった場合,新たに亡くなった人の死亡日から次の忌服を重ね,その喪が明けるまでを喪中とします。このように忌服が重なることを「重忌服」と言います。
また遠方にいたために,近親者の死亡を後日知った場合は,不幸を知った日から忌服期間を数えて,喪に服するという習慣があります。これを「聞き忌」「聞き喪」と言います。

−忌服期間の心得は?

●慶事などの華やかな席への出席は控える

結婚披露宴や祝賀会などの慶事への出席は,忌服期間中は控えるのがマナーです。忌服中と言って,丁重に断るのがエチケットです。ちなみに招かれる側として,結婚披露宴への出席は,少なくとも忌明けの法要がすむまでは遠慮するようにします。ただ,父母や子,同居親族などが死亡した場合を除き,本人の気持ち次第で慶事に出席する例もふえています。もっとも相手が気にすることもありますから,一応断るのも心づかいでしょう。
結婚式は,当事者のどちらかが忌服期間の場合は延期するのが常識ですが,亡くなった人との関係,年齢など,ケース・バイ・ケースで考えます。

●神社への参拝,祭事への参加も慎む

神道では死とのかかわりを避けますから,神社への参拝をはじめ,氏神の祭事などへの参加はもちろん,初詣も当然控えます。
翌年の正月は年神を祀りませんから,しめ縄や門松,鏡もちなどの正月飾りは不用,おせち料理やお屠蘇などの用意もしないのが習慣です。もちろん年始回りも控えます。

●年越しと喪中が重なったときは年賀状は控える

喪中は,年賀状を出しません。前もって年賀の欠礼を詫びるあいさつ状を出し,喪に服していることを明記します。

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−年賀欠礼のあいさつ状はいつごろ発送する?

●あいさつ状は十二月上旬に届くようにする

注意したいことは,忌服期間が過ぎていると年賀欠礼は必要ありません。例えば祖父母が亡くなった場合は,喪中は五か月ですから,年始に亡くなった場合,その年末には喪中にこだわらなくてもよいのです。

●ビジネス関係者には例年通りに年賀状を出す

プライベートとビジネスとを切り離し,仕事の取引先などには例年通りに年賀状を出すケースが多くなっています。またプライベートでも,死去をわざわざ知らせる必要がないと思える人についても同様にする人がいます。

●欠礼状を出していない人からの賀状には寒中見舞いを

欠礼状を出していない人からの年賀状が届いたときは,松の内(一月七日)が過ぎたころに寒中見舞いを出すようにします。不幸があったために返礼が遅れたことのお詫びを書き添えます。


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−喪中の人への年賀状や中元・歳暮は?

●年賀状は控えて寒中見舞いを

松の内が過ぎてから寒中見舞いを出すようにします。年賀欠礼状は受け取らなくても,先方の喪中を知っている場合は年賀状を控えます。親しい人の場合には,松がとれてから,喪中の見舞い状を出すとよいでしょう。
すでに年賀状の手配後に年賀欠礼状が届いた場合は,お詫びとお悔やみを述べたハガキを出すのが礼儀です。

●中元は四十九日を過ぎてから。歳暮は寒中見舞いで

例年通りに中元は贈ってもかまいませんが,忌明けが過ぎてからにします。紅白の水引は避け,白無地の奉書紙に「御中元」か「暑中見舞」と表書きするか,略式の短冊にします。歳暮は年末せまっての忌明けなら,松の内が過ぎてから寒中見舞いとして贈ります。
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−地方別の葬儀後ー

2007.07.31 Tuesday | category:葬儀 香典返しマナー

◆北海道地方
初七日から四十九日の忌明けまで,七日ごとに身内で供養を行います。

◆東北地方
岩手県では,葬儀の翌日に喪主お礼のあいさつで寺院へ行き,そこで今後の法要の打ち合わせを行います。
秋田県では,精進落としの席に着かなかった人に,一週間を目安に香典返しを行うことが多いようです。

◆関東地方
埼玉県では,故人が生前に着ていた着物を北向きに干し,四十九日の間,水をかける習慣がありますが,これは「仏が着物の水を飲みに来る」という言い伝えから行われています。

◆北陸地方
葬儀の翌日に近隣の人たちへのあいさつ回りや寺院へのお礼に「お布施」と書いた金包みを持参しますが,新潟県南魚沼郡では,お布施のほかに「ひざつき」と呼ばれる金包みも用意することがあります。

◆甲信・東海地方
長野県では,お寺参りと言って,遺骨を寺へ持って行き,お経をあげてもらいます。その足で善光寺に行き,厨子の扉を開けて本尊を見せてもらい,読経をしてもらう「骨開帳」を行います。
三重県・松阪市では,菩提寺にお礼に出向くことを「届け参り」といいます。また奈良県では,葬儀の翌日に墓地へお参りすることがありますが,これを「灰寄せ参り」と呼んでいます。

◆近畿地方
和歌山県には,葬儀を手伝ってくれた近隣の人に葬儀の翌日に少量の砂糖を贈る地域があります。

◆中国地方
岡山県の各地には,忌中の間は,線香を一本と水を供え,忌明けを迎えると線香二本とお茶にかえる習慣が残っています。
鳥取県・倉吉市には,葬儀の翌日に香典を整理する「香典びらき」という習慣が見られます。

◆四国地方
四国の各地には,葬儀の翌日に家族や親戚が墓をきれいに整え,供養する「墓なおし」の習慣があります。
愛媛県・松山市では,遠来の親族の都合などを考慮して,葬儀の翌日の墓なおしの日に初七日や七七日の法要を繰り上げて行い,同時に埋葬と精進落としも行うようになっています。

◆九州地方
大分県では,七七日までに形見分けをすますのが一般的ですが,下毛郡の耶馬渓町では,初七日に行います。また宮崎県では,初七日あるいはニ七日の法要のあとで形見分けを行います。
◆沖縄地方

「なーちゃみー」と言って,葬儀の翌日に墓参りをしますが,このとき,お茶や花,供え物や重箱を持参します。故人が極楽へ行けるようにみんなで手を合わせる習慣があります。

お葬儀後から、お香典返しのマナー

2007.06.24 Sunday | category:葬儀 香典返しマナー

−葬儀社への支払いはいつごろまでに?

●初七日くらいまでにすませる
葬儀のあと二〜三日したら,明細書付きの請求書がきます。添付された明細書の内容と金額を確認して,指定された方法ですぐに支払いをすませます。遅くとも一週間以内にはすませたいものです。

−仕出し屋や酒屋への支払いは?

●支払いに心づけを添える
現金払いを原則にしている仕出し屋や酒屋なども葬儀の場合は,支払いが後になることが多いものです。請求書を受け取ったら,すぐに支払いをすませましょう。
また通夜や精進落としで,グラスや皿などを貸してくれることもあります。お世話になったときは,多少の心づけを支払いにプラスしたいものです。心づけは白い封筒に「御礼」「志」と表書きします。

−葬儀費用の領収書は必要?

●遺産相続の際の控除になるので保管する
葬儀にかかった費用は,遺産相続のときに相続税の控除の対象となりますから,出納帳にはできるだけ正確に記入しておきます。出納帳と領収書類をまとめて保管しておくとよいでしょう。 また寺院などへのお礼(お布施など)は,領収書が必要なことを伝えると発行してくれます。
そのほかに,火葬場で受け取った「埋葬許可証」は,遺骨を墓地へ埋葬するときに必要な書類ですから,大切に保管しておきましょう。

−病院への支払いは,いつごろまでに?

●遅くとも葬儀の翌日には支払いをすませる
遅くとも葬儀の翌日ぐらいまでに清算するのがマナーです。故人が,緊急入院や大手術などでとくにお世話になった場合は,主治医などに高級洋酒などを持参して謝意を伝えるとよいでしょう。また看護婦さんに世話をかけた場合は,ナースセンターに菓子折りを持参して礼を述べ,葬儀のすんだことを簡単に報告します。

−借りていたものは,いつ返却する?

●自治会などから借りたものはできるだけ早く、 テントやテーブルなど,自治会や町内会から借りたものはできるだけ早く返却します。また隣近所から借りた座布団や食器などは,数を確認してからお礼を添えてお返しします。
●レンタルのものは期間内に
喪服などレンタルの場合は,契約期間内に返却します。借りた着物は,風通しのよいところに吊り,シミなどを調べておきます。帯やぞうりなども返却を忘れないようにします。

−世話役へのお礼,近隣へのあいさつは?

●あいさつ回りは葬儀の翌日か翌々日に 葬儀で世話になった近所の家へのあいさつ回りは,葬儀の翌日か翌々日に行います。以前は,親戚の人が二人一組になって回りましたが,最近では遺族が直接に出向く傾向です。 服装は,地味な平服,あるいはダークスーツでかまいません。お礼の品は忌明け後,香典返しか,それとは別にします。
●世話役は若い人には現金を。目上の人には品物を
葬儀の際の世話役や手伝ってくださった人たちへのお礼は,精進落としでしているわけですが,もう少していねいに謝意を表したい場合もあるでしょう。若い人や酒屋などには「御礼」「薄謝」などの表書きで,現金を渡します。
目上の世話役の人たちには,現金では先方も受け取りにくいでしょうから「御礼」の表書きで,品物を用意します。
これらを固辞する人には,忌が明けてから,形見分けや記念品などというかたちで贈るようにするとよいでしょう。あるいはお礼の一席を設けます。

−故人の勤務先の上司へのあいさつは?

●初七日までにすませる
あいさつ回りとしては,世話役代表や各世話役,近隣の人,寺社や教会,故人の勤務先や恩人,社会的に地位の高い人などが挙げられます。近隣の人や世話役代表,各世話役,寺社や教会などは,葬儀の翌日などにすませますが,故人の勤務先など少し離れたところへは初七日までに直接あいさつに出向くのがマナーです。 かつては親族が二人で代理として行ったものですが,最近では,喪主,遺族が出向くようになっています。
ただし喪主が高齢のときや未成年の場合は,代理人が喪主に代わって出向きます。
服装は地味なスーツなどでよいでしょう。
故人の上司へのあいさつでは,「葬儀中はとりこんでおり,ごあいさつもできずに失礼しました」などと,礼を逸したことにお詫びの言葉を述べます。

−弔電や供物をいただいた人へは?

●弔電や供物をいただいた人には礼状を出す
会葬礼状は今日では通夜や葬儀の際に清めの塩や供養の品とともに手渡しています。
しかし当日に弔問できないため弔電や供物などを送ってくださった人たちには,葬儀後,早めに礼状を郵送します。礼状を送る時期が年末年始と重なる場合は,松の内が過ぎてから届くようにします。
礼状は,黒かグレーの枠に喪主,親族代表の名前を列記しますが,葬儀社にいくつかの見本がありますので,そのなかから選べばよく,会葬礼状を注文するときに依頼すればよいでしょう。
また,葬儀の告知に新聞広告を利用した場合や規模の大きな葬儀を行った場合は,会葬御礼の広告も新聞を利用して行います。
●礼状の文例
謹啓 亡母○○儀,告別式に際しましては,ご丁重なご芳志
を賜りまして誠にありがとうございました。
早速拝趨の上親しくご挨拶申し上げるべきところ,略儀な
がら書中をもって謹んで御礼申し上げます。
−形見分けは,いつごろ,どのように?
●忌明けの法要をすませてから行う
仏式では,四十九日の忌明けの法要をすませてから行いますが,三十五日を忌明けとする場合は,三十五日を機に,また神式では,五十日祭,あるいは三十日祭。
キリスト教ではそのような習慣はありませんが,一か月目の召天記念日を目安に行うケースが多いようです。
法要を営んだあと,遺品を贈る人たちを自宅に招いて行うか,改めて先方へ持参します。
●受け取る人の身になって品を選ぶ
形見分けは,故人と親交のあった人に身近に置いて思い出のよすがにしていただくために,遺品を贈るものです。ですから,ほんとうに喜んでくれる方に贈らなければ意味がありません。交友のありかた,先方の年齢,好みなどを考えてふさわしい品を贈るようにします。
品物としては,衣類,装身具,家具,身辺の小物類などが一般的です。
使っていたものを贈るのですから,「お使いいただけるでしょうか」という気持ちで。遺言がある場合は,その旨を伝えて打診します。
贈る品は慎重に吟味し,ひどく傷んだものや汚れたりしているものは,先方から強い希望がないかぎり,贈るのを避けたほうがよいでしょう。
形見分けする品は,衣類ならクリーニングに出しておきます。小物類などは,ほこりや汚れなどをきれいに取り除いておきます。
●目上の人へは形見分けをしない
そもそも形見分けは,親のものを子に,兄姉のものを弟妹や甥・姪,あるいは後輩にというのが本来の姿です。ですから,故人より目上の人に形見分けを差し上げるものではないとされています。ただし,目上の人でも希望があった場合は,分けてもかまいません。
また身内のなかでは,子のものを親が,弟妹のものを兄姉が分けてもかまいませんが,親族でも故人より目上の人には控えます。
●形見分けは包装せずに贈る
形見分けの品は,箱に入れたり,贈り物のように包装したりせずに,半紙など白い紙で包み,水引きはかけずに「遺品」「偲び草」などと表書きして,直接手渡します。ただし,箱入りの装身具や美術品,たとう紙に包まれた和服などは,包装のまま前記の要領で手渡します。また送るときは,最低限の包装をしまが,別便であいさつ状を出しましょう。
最近,形見分けのためにわざわざ新品を購入して贈る人がいますが,これでは形見分けにはなりません。
●高価な品は,贈与税について配慮を
形見分けの品でも高価な場合には,相続財産と見なされて贈与税の対象になってしまいます。美術品や装身具などを形見分けする場合は,贈る相手の負担にならないよう気をつけましょう。また先方が了解したなら,贈ってもかまいません。

−蔵書やコレクションはどのようにしたらいい?

●研究機関や団体に寄贈する
趣味や研究で,故人が集めた蔵書や資料などは,同じ趣味や研究を行っている後輩や友人などにたいへん喜ばれることがあります。また,コレクションもその質や量によっては,研究機関や団体などに寄贈する方法もあります。故人のせっかくの蔵書やコレクションを喜んでもらえるところに贈ることができたら,これほど故人のよい供養になることはありません。
●衣類などは施設に寄付をすることもできる
形見分けをしても,まだ十分に着ることができる衣類がたくさんある場合は,施設に寄付するとよいでしょう。市区町村の役場の福祉課に連絡をして,衣類などを必要としている施設を紹介してもらいます。
衣類は,すぐに着られるようにクリーニングに出すなどしてきれいに整えます。
また,故人が使っていた布団は,洗って仕立て直しするとよいでしょう。ただし,伝染病などで死亡した場合は直ちに処分しなければなりません。医師の指示に従って行い,近隣に迷惑をかけないようにします。

−形見分けの受け方は?

●特別な理由がないかぎり受ける
遺族から形見分けの申し出があった場合は,特別に何か理由がないかぎり受けるのがマナーで,返礼の品は必要ありません。たとえ高価な品であっても,お返しはいりません。遺族の申し出を遠慮せずに素直に受けておきます。 ただし,第三者に譲ったりすることは禁物です。遺品を大切にすることが故人の供養になるのですから,いただいた品は大切に使用するようにします。

遺品の中で保存しておくもの,整理の仕方は?

● 一般的に形見分けは忌明け後に行いますから,遺品の整理は,形見分けを考えて少しずつ行っていったらよいでしょう。高価な美術品などは,相続税の対象になりますから考慮しながら行います。
そのほか故人の日記や住所録,手帳や手紙などは,年賀欠礼状を出すときなどの資料になりますから,最低一年〜ニ年は保存しておくようにします。

−生前いただいた見舞品のお礼は?

●香典返しの際にお見舞いのお礼もあわせて行う
闘病中にお見舞いをいただいて,そのまま病院で亡くなった場合,亡くなったのだからお見舞いは返さなくてもよいという考え方もありますが,たびたび見舞っていただいたり世話になった方には,感謝の気持ちを表したいものです。
一般的に香典返しのときに,お見舞いのお礼を合わせて行うケースが多く,そのやり方もいろいろあります。
ひとつは,お返しの分にお見舞いのお礼分を上乗せして品物を選んで贈る方法です。この場合は,香典返しの礼状のほかに,お見舞いに対する感謝の気持ちを手書きで添えます。
また,お見舞い返しと香典返しの二つの品物を用意して贈る方法もあります。この場合,どちらにも不祝儀ののし紙を掛けますが,二重ねにせず,別々に配送すること。"重なる"ことを避ける意味です。
そのほかに表書きを「お礼」として手書きのあいさつ状を添える方法もあります。これは,お見舞いだけをいただいた方にお返しをするときにも当てはまります。金額の目安ですが,お見舞いの三分の一から半額程度の品物を贈るようにします。

−職場に残った遺品はどうする?

●会社に出向いて整理する
故人が現役だった場合は初七日が終わって,気持ちも一段落したら,早い時期に会社に出向き,個人所有の遺品を整理します。その場合,会社にまず連絡をして,いつごろ引き取りに行ったらいいのかをたずねます。
自宅にロッカーのキーなど職場から借りているものがあった場合は,そのときに返せるようにひとまとめにしておきます。
会社によっては,訪問するまでにあらかじめ故人の遺品をまとめてくれている場合もあります。また,遺族の気持ちを尊重して遺族の立ち合いのもとで整理することもあります。
いずれの場合も職場の人に立ち合ってもらって,職場の遺品,自宅に持ち帰っていたものをそれぞれ点検して引き渡します。持ち帰る必要のないものがあれば,会社で処分してもらうとよいでしょう。
職場で未払いの代金がないかどうかも,この際に確認して支払うようにします。
●仕事関係の書類は五年間は保管する
ときとして会社の書類を自宅に持ち帰っている場合もありますから,五年間は保存しておきます。


        「お返し専科」 http://e-kouden.com/

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